片づけのコツ〜ADHDタイプ向け・実践編〜

片付けマインド

いざ、片づけに入ります。

「集める」「分ける・減らす」「しまう」

片づけの順番は「分ける」「減らす」「しまう」が一般的ですが、

ADHDの場合、部屋じゅうに散らかっている物の中から1アイテムを集めて

「使う・使わない」「洗う・洗わない」などで分け、定位置にしまいます。

「集める」「分ける・減らす」「しまう」の順番を繰り返し、徐々に片づけていきます。

短時間でできることを無理せず行い、続ける事が大事。

捨てるかどうかの判断

ADHDタイプは「捨てる・残す」の判断が苦手。

そして、物への愛着や固着をもちやすい人が多いそうです。

元夫も穴が開きまくっているTシャツを

「気に入っているから」とずっと捨てられずとってありました(・・;)

何を捨てて、何を残しておくのか、
一つ一つ手にとって考え込まないよう、ルールを決めておくのが大事です。

ADHDタイプは物に感情移入しやすいため「いる・いらない」では判断が難しく、

「使う・使わない」で考えます。

「使える・使えない」もダメ。

実際に使うかどうかを基準にします。

本に「モノを守る前に、自分を守る。」と書いてありました。

モノに対して捨てるのが申し訳ない、と思う時、

大事なのは自分だ、と思い切って手放して下さい。

収納の工夫

見える化する

ADHDタイプには、「隠す収納」はあまり向いていません。

「見えないものは認識しにくい」特性があるからです。

押入れのふすまをはずしたり、半透明の収納ケースを活用するのもおすすめだそう。

引き出し収納の場合には、中に何が入っているか「見える化」するためにラベルを貼ります。

ADHDタイプは、日常的な作業を注意深くすすめるのに必要な記憶の容量が少ないため、
どこに何を片づけ、どの引き出しに何が入っているか、忘れてしまうことがあるからです。

元夫も、私が洗濯物を収納していた事もあり、
どこに何が入っているのか、いつもわからなくなっていました。

ある時、A4用紙にデカデカとマジックで

「半袖シャツ」「アンダー 長袖」「アンダー 短パン」「ズボン」

など書いて引き出しに貼ってみました。

私としては、見た目、悪〜〜!と思ったのですが、

思いの外、「わかりやすい!助かる!」とすごく喜んでくれました(^^;)

見た目うんぬんより、わかりやすい、取り出しやすい、が大切!

本には、始め大きなラベルを貼り、慣れたら小さいラベルにしても大丈夫、と書いていました。

見た目が気になる場合には、オシャレなラベルに変更したらいいかもですね♪

カゴ・蓋なしの箱を使う

ADHDの脳のクセのひとつである「抑制制御」の問題。

気持ちがあちこちにそれてしまうことを抑えて(抑制)、
自分の意思でコントロールすること(制御)に障害があります。

この抑制制御の障害により、
使い終わった瞬間、気持ちが別なものに向かうため、戻すことが難しい。

戻すための鉄則は「使う場所のすぐそばにあること」「ワンアクションで戻せること」。

とくにワンアクションが大事です。

日常持ち歩く鍵、財布、定期券などの置き場としても

中身が見えるカゴや、蓋なしの箱にポイポイ入れる事がおすすめされていました。

たたむ、を止める

これはどの本にも共通して書かれていましたね〜

ハンガーにかけて服を干している人は、
そのままハンガーラックに戻せる仕組みを作ることがお勧めされていました。

シワになっても平気な物は、カゴをいくつか用意して
靴下はここ、下着はここ、とポイポイ入れるだけ。

元夫も、この「たたむ」作業が耐えられない、と話していました。
じっとしている事が苦手だからか、途中で「わーーーー!!」と走って逃げたくなる感じだそう。

私自身はこんまりメソッドのたたむ収納が好きなので
え〜〜?!何が?なんで?!という感じでしたが、
こればっかりは自分が楽で、苦がないやり方でできるのが一番です。

片づいた状態を維持するには

ADHDタイプじゃなくても、片づけが苦手な人にとってはここが一番難しいのではないかと思います。

片づいた状態を維持するシンプルはルールは「使ったら、もとに戻す」。

それができなくて困ってるんですよね(^^;)

これも、元夫がまさにそうでした。
定位置に戻さないから、物が無くなる・・・
注意がすぐ次に飛んじゃう事も大きいと思っていましたが。

でもやっぱり乱れても戻す、という習慣をつけることが大切です。

毎日やらなくていいのです。

3日に1回、週末だけ片づける、でも良いと思います。

大丈夫。

一度頑張って片づけてしまえば、リセットに時間はかかりません。

すぐにスッキリを味わう事ができます。

プロ・知人に頼む

始めに書いたように、そもそもADHDタイプにとって片づけはとてもハードルが高い事。

片づけコンサルタントに頼んで、一度スッキリ空間を作ってもらうのも手です。

その際に、片づいた状態を写メしておいて、自分で元の状態に戻せるようにすると良いようです。

私が元夫にしていた事は、こちらでジャンル分けをして、選んでもらう事。

この文房具、どれがいるのか時間ある時に見ておいて、という感じ。

部屋のあちこちにジャンル関係なく物が散乱してしまうので、
どうやらジャンル分け自体が難しいようだな、と思っていました。

自分ひとりでわけがわからなくなってしまう場合には、
このジャンル分けだけでも誰かにしてもらえば、
選ぶ作業から始められるのでとっかかりやすいかもしれません。

おわりに

私自身は、小学生の頃から自分の引き出しやカラーボックスの物を入れ直してみたり、
試行錯誤する事が大好きでした。

片づけの本を読んで気がついた事は、
どうやら自分は片づけが得意な方の人間である、という事。

私にとって片づけはあまりに身近な事で、好きだとか得意だとか、考えた事はありませんでした。

そして、本から感じる違和感は、
片づけができる人は立派できちんとしている人間だ、という認識の方が多いようだ、という事。

そんなふうに思った事はないですね。

むしろ、散らかっている状態が嫌でイライラしてしまい、強いストレスになってしまう、

そんな自分の特徴がしんどい、と思っていました。
(人の家は大丈夫。あくまで自分の空間。)

誰かと一緒に暮らしたり、子供を育てる上では、ストレスが上乗せになってしまう。

気にせず生きられたらよっぽど楽なのに。

今は自分が頑張らずにできる好きな事が「片づけ」だ、と気がついて
片づけコンサルタントを目指し、発信をしていますが、
もともとは誰かと過ごすなら、手放せたら楽なのに、と思っていたこと。

片づけができると立派だとか、できないとダメだとか、そんな事はない。

ただ、私のような片づけしないと居心地悪くて生きられないタイプの人も、

片づけが苦手なタイプの人も、自分に合ったやり方で、

自分が生きやすく、安心できる空間を作る事ができたらいいな〜と思います。

参考書籍

・西原三葉:「片づけられない…」をあきらめない!
・司馬理恵子:「大人のADHD」のための片づけ力
・櫻井公子:どうして私、片づけられないの? ・中島美鈴:ADHD脳で困っている私がしあわせになる方法 ・吉濱ツトム:片づけられないのはアスペルガー症候群のせいでした。 ・村上由美:発達障害の人の「片づけスキル」を伸ばす本

コメント

  1. お千代 より:

    本筋とはズレてしまいますが、
    「今は自分が頑張らずにできる好きな事が「片づけ」だ、と気がついて
    片づけコンサルタントを目指し、発信をしていますが、
    もともとは誰かと過ごすなら、手放せたら楽なのに、と思っていたこと。」
    という言葉がすごく心に残りました。
    わたしも片づけおばけに取り憑かれて、家族とバチバチしてしまうことがあるので、自分だけじゃない気がして心が楽になりました。

    • cocomi より:

      お千代さん、コメントありがとうございます!
      お仲間でしたか?!
      嬉しい~~!!
      自分の感覚を人に話した事がなかったので、やっぱり仲間がいるとわかって嬉しいです(^-^)
      書き込みありがとうございます(^-^)

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